Jリーグ第12節、浦和レッズ対横浜F・マリノス | 蹴球会議(レッズサポの独り言)

Jリーグ第12節、浦和レッズ対横浜F・マリノス

去年のチャンピオンシップの組み合わせとなったこの試合。
このカードは、今日本で最も面白い試合にならなくてはいけないはずなのだが、両チームとも去年の勢いは感じられず、ここまでの成績はいまいちで、不本意なシーズンを過ごしている。
この試合の後は、代表の試合の関係で、Jリーグは一時中断となることもあって、勝って気持ち良くカップ戦に向かいたいところだろう。


□■□■□■□■□■□■□■結果□■□■□■□■□■□■□■


                合計 1 - 0


                前半 0 - 0
浦和レッズ                          横浜F・マリノス
                後半 1 - 0


□■□■□■□■□■□■□■採点□■□■□■□■□■□■□■



浦和レッズ


23都築 龍太 6.5 ポストに当たったシュートが2本あったが、一本は触らなければ入っていたし、最後の安貞桓の決定的なシュートも止めるなど、零封に大きく貢献。ディフェンス陣の大きなミスもカバーし、上々の出来。


2 坪井 慶介 5.5 前半のクリアを空振りしたのは信じられない。ああいうポカをなくさなければ、日本代表のレギュラーにはなれないだろう。今では代表の柱になった中澤も、昔は足元がおぼつかなかった。中澤を見習って、足元の技術をしっかり鍛えなければ、これ以上の成長は望めないだろう。一対一は相変わらずの強さだったが、連携がいまいちで、無失点に抑えたのが不思議なくらい。


3 アルパイ 6.5 久しぶりの出場になったが、存在感をアピール。安定した空中戦と一対一の強さは、チームに落ち着きを与え、右サイドからはほとんど崩されなかった。攻撃でもくさびのパスや次の攻撃を考えたパスを出し、改めて攻撃力の高さも見せ付ける。ディフェンスラインの連携を良くすれば、守備に心配はなくなるだろう。


4 田中 マルクス闘莉王 6 出場時間は短かったが、安定したディフェンスラインを作った。負傷退場してから、その存在の大きさを改めて感じた。無理をしないで早く怪我を治して欲しい。


6 山田 暢久 6 両チーム通じてのファーストシュートなど、ところどころにテクニックの高さを感じた。しかし、センタリングの本数が少なく、本調子にはまだ遠いか。リーグ再開後に期待。


8 三都主 アレサンドロ 6 あまり効果的なクロスをあげれなかったが、それ以外は無難な出来。スピードとスタミナで献身的に守備もこなした。守りに入ってからの軽率なプレーをどうにかできすれば、もっと良くなるのだが。


13鈴木 啓太 6 先制点に繋がったミドルシュートはお見事。本来は守備で活躍する選手だが、たまにあるミドルシュートが相手の脅威になっている。ドリブルを覚えれば一皮剥けるか。


17長谷部 誠 7 久しぶりのトップ下での出場。チームが守りに入ったため途中交代させられたが、一本のパスで状況を打破し、決定的なチャンスを作るそのセンスは驚愕の一言。連携が上手く噛み合っていない中で、これだけのパフォーマンスを見せれるのだから、チームが成熟した後のトップ下でのプレーを早く見てみたいものだ。


19内舘 秀樹 5.5 山瀬を抑えるためにボランチでの出場となったのだろうが、ほとんど抑えられず。何度も決定的なドリブルを許し、シュートも打たれた。


10エメルソン 5.5 シュートを打つ姿勢は良いのだが、周りが見えなくなるのはいかがなものか。今日は右足ふくらはぎ痛のため、ドリブルはほとんどしなかったが、今日くらいの球離れの速さがあれば、相手も捕まえにくくなるのだが。守りに入ってからの緩慢な守備と、気の抜いたカウンターはマイナスイメージ。疲れて動けないなら交代を申し出るべき。


11田中 達也 5.5 全くボールに絡めず。シュートもなく、ドリブルの仕掛けも失敗し、良い所なし。悪いところが全て出た感じ。相手を背負ったときのプレーに幅をもたせてほしい。


20 堀之内 聖 6 急遽前半途中からの出場だったが、慌てふためきながらもなんとか無失点で切り抜けた。オーバーヘッドなど、攻撃のセンスを随所に見せ、得点力があることもアピール。


9 永井 雄一郎 6.5 後半途中からの出場で、見事決勝点をもぎ取った。それ以外に目立ったところはなかったが、相変わらずのキープ力の高さで時間を稼いだ。


7 酒井 友之 出場時間が短く、採点なし。




横浜F・マリノス


21 榎本 哲也 5.5 良く守っていたが、一発にやられてしまった。それ以外は良く守っていて、及第点と言えよう。


3 松田 直樹 5.5 FWに仕事をさせなかったのはさすが。目立ったプレーはなかったが、安定してディフェンスラインを統率できた。しかし、1点取られてからの、前線に張って攻撃を仕掛けたときのプレーは頂けない。フェイントして自分がミスをしてしまっては、せっかくのチャンスが台無しになる。


22 中澤 佑二 6 エメルソンを完璧に抑えた。一対一でも一度も抜かれず、対応力の高さを発揮。コーナーキックからの惜しいヘディングシュートを決めれるようになれば、さらに言うことなしなのだが。


35 河合 竜二 5 永井のマークを外してしまったのはもったいない。気を抜いて転んでしまったのは論外。それ以外は無難な出来なのだから、一試合を通じて集中して欲しかった。


5 ドゥトラ 5.5 能力の高さを存分に見せつけたが、相手の右サイドを封じ込めるまでには至らず。中に切り込んでシュートするなど、バリエーションを増やすともっと良い。


4 那須 大亮 5 惜しいヘディングシュートを放ったし、パス回しは良いのだが、守備で少し難あり。いくら安定していても、パスカットを狙えるようにならなければ、ボランチとしての成長は望めない。


6 上野 良治 5 那須と同じく、長谷部を全く抑えられなかった。長谷部のドリブルを、ファウルで潰すくらいの激しさが必要。


10 山瀬 功治 6.5 マリノスの中では、今日一番の出来。スピードに乗った効果的なドリブル、前線への飛び出しなど、ユーティリティー溢れるプレーで攻撃を牽引。長谷部とのトップ下対決は、今日のところは引き分けか。


7 田中 隼磨 5 スタミナ豊富な運動量で、三都主と最後まで主導権争いを演じたが、相手に仕事をさせなかっただけで、自分も仕事はできなかったか。センタリングの精度を高くしなければ、代表への道は険しい。


15 大島 秀夫 5 ポストに当たったシュートは大島らしい動き出しからだった。シュートに持って行く技術はJでも屈指のものを持っているので、ドリブルからも同じようなことができれば、その才能は開花するはず。


19 安 貞桓 5.5 最後のシュートなど、技術の高さで相手を翻弄。途中ミスパスが多くなったが、最後に持ち直すところはさすがと言ったところか。最近調子を上げてきているので、この調子で得点を重ねていって欲しい。


9 久保 竜彦 5 ほとんどボールに触れず。1点を追う展開で、ロングボール多用の攻めになれば致し方ないか。ただ、高さを生かしたポストプレーには参加できたはずで、まだまだ本調子には遠いだろう。


11 坂田 大輔 プレー時間が短く、採点できず。




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山瀬を抑えるため、ボランチに内館を起用したブッフバルト監督だが、この采配は頂けない。
内館は、ボランチで起用するには技術が足りないし、パス回しにも難がある。
だったら、本職がボランチの堀之内や、日本代表経験もある酒井で良かったのではないだろうか。
しかも、内館は山瀬をほとんど抑えることができなかった。
たまたま無失点に抑えられたが、内容的には押されていただけに、ラッキーだったと言えよう。
久しぶりにトップ下で長谷部を使ったが、やはり長谷部はFWに近い位置でこそ本来の力を発揮するタイプだ。
信じられないようなタイミングでパスを出し、何度も決定機を作ったのだから、今後もトップ下での起用を見たいものだ。


今日も、栗原に変わって河合を入れ、トップ下には山瀬を初スタメンで使うなど、相変わらずの岡田采配が見られたマリノス。
前にいたチームに借りを返してやろうという意気込みを買っての起用だろう。
しかし、チャンピオンシップのときはその起用が上手くいったかもしれないが、そう何度も成功しないのがサッカーである。
事実、永井の決勝点は、河合のミスだった。
素直に栗原で良かったのではないだろうか。

選手交代も、久保と坂田を入れるまでは良かったが、松田を前線にあげるのであれば、河合を下げて大橋を投入しても良かったのではないか。

ロングボールを多用しても良いが、精度がいまいちでは時間ばかりがかかるだけだし、肝心の松田は、パスミスやフェイントミスで相手にボールを献上してしまっていた。

大橋のようにスピードのある選手を投入して、ちょこちょこかき混ぜたほうが、狭いスペースを崩せることもあるし、足の止まったレッズには脅威だったはずだ。


マリノスは、怪我人が多くてベストメンバーがなかなか組めないのが難点だが、久保ももう少しでフルに使えそうだし、山瀬も約1年振りの先発出場と、明るい話題もある。
特に山瀬は、ドリブル、パスともに冴え渡っていて、もう万全の体調に戻ってきているのではないだろうか。
これからが楽しみな存在だ。
今日の山瀬を見る限り、なぜレッズは放出したのかと疑問に思うばかりである。



今日の結果はレッズの勝利だった。
ここ5試合で3勝2分けと調子をあげてきたレッズ。
4試合連続無失点と、不安定な守備ながらも結果を残しているだけに、攻撃陣が復調すれば、優勝戦線に絡んでくること間違いなしだ。
中断期間に、どれだけ調子をあげてくれるか、楽しみに待つことにしよう。