欧州各国の強豪チームによる日本遠征。レッズ対HSV、マリノス対ユベントス | 蹴球会議(レッズサポの独り言)

欧州各国の強豪チームによる日本遠征。レッズ対HSV、マリノス対ユベントス

チャンピオンズリーグ決勝の歴史に残る大逆転劇から一週間が過ぎ、欧州各国のリーグ戦も、先週末にはイタリアを除いた全ての国で閉幕を向かえた。(イタリアは、リーグ戦の全日程は終了したものの、ボローニャとパルマの2チームが勝ち点で並んだため、セリエA残留を賭けて、14日と18日にプレーオフを実施することになった。)


各チームにとって、オフシーズンとは、来期に向けてのチーム再編成や、タイトル獲得に向けた大型補強など、マネージメントのほうで忙しくなる時期でもある。

大物ベテラン選手の去就や、ビッグクラブが期待の若手を獲得に乗り出したなど、移籍情報の一挙手一投足が毎日のようにスポーツ新聞を賑わせ、サッカーファンの心を揺さぶり続けるのは皆さんもご承知のとおり。

しかし、オフシーズンだからと言って、サッカーシーズンが終りを告げたわけではない。

今週からは、ドイツワールドカップへ向けての最終予選が世界各地で行われるし、日本では、Jリーグのホームタウンやスポンサーなどが、高いお金を出して強豪クラブを招待し、ドリームマッチなんてものを開催したりしているのだ。


5月31日には、浦和レッズがブッフバルト監督のコネクションを用いてドイツのハンブルガーSVと、6月1日には横浜F・マリノスが、今年のセリエAを制した名門ユベントスとの親善試合を行った。

浦和対ハンブルガーは0-2で、マリノス対ユベントスは0-1で、どちらもJのチームが完敗を喫したわけだが、それなりに希望の光を見出すことができた、実りある試合内容だったと思う。


ハンブルガーは、ベルギー代表のエミール・ムペンザとファン・ビュイテン、10番でボスニア・ヘルツェゴビナ代表のバルバレス、イラン代表のマハダビキア、そして我らが日本代表の高原などが、ワールドカップ最終予選で抜けていた。

そのため、ベストメンバーが組めずに1.5軍といったメンバーで構成された浦和レッズ戦だったが、それでも、ドイツ特有の当りの強さや粘っこさを随所に見せつけ、貫禄の無失点勝利を勝ち取った。

この試合の見所は、去年の2ndステージ覇者で、日本でも指折りの攻撃サッカーを繰り広げる浦和レッズが、海外のチームに対してどの程度攻撃できるかであると思っていた。

しかし、試合が始まってみると、浦和の選手たちの、献身的で体を張ったディフェンスに目を奪われた。

ボランチに入った酒井と鈴木啓太や、センターバックの内館など、日本人の中でも大柄とは言えない選手たちが、デカくて大きい屈強なドイツ人たちに悠然と立ち向かっている姿は、日本サッカーの明るい未来を象徴しているかのように思えた。

特に、3バックの真ん中に入った堀ノ内は、ボディコンタクトでは負けていたものの、体を投げ出してボールをカットする回数が非常に多く、相手の攻撃の芽を確実に摘んでいた。

今日の仕事をコンスタントにできるようになれば、闘莉王がいない穴を補って余りあるだけの活躍ができるのではないだろうか。

さらに、攻撃に関しても試合内容はほぼ互角で、決定的なチャンスはむしろ浦和のほうが多かった。

前半の田中達也のシュートや、後半のエメルソンの突破など、浦和らしいスピード攻撃で相手のディフェンス陣を慌てふためかせのは収穫だったと言えよう。

しかし、随所随所では完全に技術で劣っているところも垣間見えた格好の浦和。

セットプレーでの2失点だが、高さでも完全に負けていた。

パスやトラップもそうだが、ボールキープにおける体の使い方やパス回しなど、見習う点も多いだろう。

浦和ファンとしては、今日の経験を生かして、今後のJリーグで飛躍することをを願ってやまない。